2012年10月15日月曜日

領土問題

 職場の食堂での昼食時のこと。
 いっしょに昼食を食べている同僚が、バナナケーキを持って来てくれた。その理由がなかなか秀逸で、かつこのブログの趣旨にもあっているので、紹介することにしよう。

 そもそも、バナナケーキは同僚のご母堂が作られたものだ。
 ご母堂は、ニュースか何かでフィリピン・中国間の外交関係が悪化しており、バナナが中国で売れなくなって、フィリピンの農家の人が困っている、ということを聞きつけたのだそうだ。
 貧しい国の人が困っているのはかわいそうだ、ということでバナナをたくさん買ってきて、その一部がバナナケーキになった。
 そのバナナケーキが、私の貧しい昼食を彩ったわけで、たいへんありがたい話といえましょう。 m(_ _)m

 ところで、中国・フィリピン間の外交問題というのは、南シナ海に浮かぶ南沙諸島の帰属をめぐる領土問題である。
 日中間の領土問題と同様、島自体は無人島なのだが、近海に石油の油脈があるとみられており、周辺諸国(フィリピン・ベトナム・中国・台湾)がそれぞれに権利を主張している。

 どこの国の主張が正しいのか、というのは判断しかねるが、見ていただきたいのはリンク先にのっている地図。

  Q&A: South China Sea dispute

 赤い点線は中国が主張する領海。南沙諸島以外にも中国が固有の領土と主張する島々があり、それらを前提に引いたのがこの線である。
 水色の点線は「海洋法に関する国連条約」による「200海里の排他的経済水域」で引いた線である。(領土問題の対象となっている島は、どこの国にも帰属しない前提で引いているのだと思います)

 ひとことで言うと、「中国さん、ちょっとずうずうしすぎない?」という地図である。
 たくさんバナナを買って、応援してあげたい気分にもなるというものだ。(あと、ベトナムコーヒーも個人的には好きなのだが、ただいま大量の紅茶の在庫と格闘中なので、手が出せません)

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