2010年5月31日月曜日

ついてない。

 旧ソ連やビルマ(ミャンマー)など、さまざまな独裁国家の取材経験のあるBBC記者 Sue Lloyd-Roberts(以下、ロバーツ記者)の目にも、北朝鮮は最も秘密主義の国と写ります。取材希望の中に北朝鮮のサッカーチームを含めたのも以下の引用文の通り、
I thought it might be polite to ask to film the country's football team which has, for the first time since 1966, qualified to play in the World Cup.
ワールドカップ出場を決めた北朝鮮へのサービス精神でした。北朝鮮にとってはサッカーチームの戦術は国家機密に相当するものであったようで、外国人ジャーナリストの取材は拒否されたのですが。

  North Korea - the most bizarre country in the world

 平壌のホテルである日、ロバーツ記者は外国人ジャーナリストが呆然としていることに気づきます。彼らはブラジル人記者で、ワールドカップ主催国の記者として北朝鮮のサッカーチームを取材しに来たという。
 ところが、毎日毎日、幼稚園だとか舞踏だとかを見物させられ、肝心のサッカーチームを取材させてもらえない。

 ロバーツ記者は「取材させてもらえない秘密主義の国」ということで記事が書けるわけですが、ブラジルの記者にとってはまったくどうしようもなく、受け持った国が悪かったというついてない話。

2010年5月13日木曜日

えせ科学と怪しげな歴史

「血液型と性格は関係がある」なんて信じているのは日本人くらい、という話はもともと知っていますが、記事中で気になったのは以下の箇所。

  Dating by blood type in Japan

One study compared the blood of people in Taiwan, who had rebelled against Japanese colonial rule, with the Ainu from Japan's northern island of Hokkaido, thought to be more peaceable.

(戦前の)ある研究では、日本の植民地支配に強く反抗した台湾人と、彼らよりは平和愛好的と考えられた北海道のアイヌ人との血液型を比較している。

 なんだか事実関係の理解が怪しいように思う。
 かりにそういう研究がされていたとすれば、台湾(具体的に書いていませんが、高砂族かな?)よりも、日本の統治により強く反発した朝鮮とか、侵略と徹底的に戦った中国の方が、研究の対象になりそうに思う。

 日本語版Wikipediaによれば、戦前から血液型性格分類が部隊編成などの役にたつと信じられて研究されてはいたようですが。

大日本帝国陸軍においても(…中略…)、血液型から将兵の気質・能力を分類することで、部隊編成の際に最も適した兵科・任務にあてることができるとの考えから、各部隊から将兵の調書を集め研究が行われたが、期待した結果は全く得られず、1931年に中止された。(「血液型性格分類」Wikipedia)

2010年5月12日水曜日

冤罪

 冤罪ってことでは日本も決して誇れるような Track Record を持っているわけではないのですが、

   China clears murderer after 'victim' shows up alive

 10年ぶりに殺されたはずの人物が現れて、冤罪が判明したというとんでもない話。

2010年5月6日木曜日

目立ちすぎ

 あの人が中国を訪問したのですが、

Much as in the children's book “Where's Waldo?” the proof that North Korea's leader, Kim Jong-il, is indeed traveling through China can be obvious, if somewhat headache-inducing to arrive at.

本人のつもりはともかく、まったく「お忍び」になってないのですね。

 ちなみに引用文中の “Where's Waldo?” っていうのは日本では「ウォーリーを探せ」って題で出版された本です。

2010年5月4日火曜日

ピーターラビット税

 ピーターラビットの舞台であるイギリス・湖水地方で自然保護のための寄付金を観光客に求めているのだが、光栄にも日本人団体観光客からはもれなく取り立てるようなシステムを導入するそうだ。

  UK's Lake District to ask visitor levy of 5 pounds from Japanese tourists

The levy is devised under the initiative of local tourism managers and Japanese tour operators to target those people on tours who have been left out of similar levies individual travelers are asked to pay when they check out of hotels in the district, according to local media.

But The Daily Telegraph said in its online edition, "It is thought to be the first time one nationality has been singled out to pay such a fee."
  

 強制的に「寄付金」を取ってしまう、ていうのはよろしくないですねぇ。(返金要求は可能、とはいえ)
 そんなことをするよりも「寄付をお願いします」という日本語のパンフレットでも作って、フロントとか客室内においておけばいいと思う。(たぶん、寄付を求められていることに団体旅行者は気づいていないと思うのですよ)
 湖水地方へ足を伸ばす団体観光客となれば、寄付を断るほどケチではないはず(中にはそういう人もいるかも知れませんが、少数派だと思う)。団体客の習性として、誰か一人がお金を入れれば、みんなで喜んで寄付するでしょう。
 日本の旅行会社(Japanese tour operators)はそんなことも考えなかったのですかね。
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 引用文中に引かれていた Telegraph 紙の記事のリンク
    Japanese tourists asked to pay £5 Lake District surcharge

祭りのあと

 いやまぁ、世界中どこでもバブルの後は寂しいもので。

  Ghost estates testify to Irish boom and bust

観光客

記事のタイトルは中国に初の台湾の公的機関が設置された、というものですが、記事の中で触れられていた別の事実のほうに興味を惹かれました。

Taiwan opens first office in China to promote tourism

台湾を訪れる外国人観光客の人数は、従来日本人が最多数を占めていたのですが、それが様変わりしたようです。

Last year, the number of Chinese visitors ballooned to 22% of the total number of foreign visitors, up from just 8.5% the previous year.

And in the first quarter of this year, Chinese visitors surpassed those from Japan for the first time as the biggest group of visitors.

昨年から中国の観光客が急増し、今年の1~3月の観光客数では日本を追い越したのだそうな。

養殖

 食料自給率が5%に満たないシンガポールで、IT技術も生かした近代的養殖事業の試み。

Farming fish in Singapore self-sufficiency drive

 天然資源の漁獲に対して国際的に厳しい目が向けられている昨今、養殖というのは注目を集めていく分野かも知れません。
 ちなみに、育てているのはガルーパ。個人的には「大味な白身魚」という印象で、特に好みではないのですが、現地では "Lucky Fish" として好まれているのだとか。