2013年9月7日土曜日

中国語

 中国の共通語ということになっているのが、北京語(普通話)だが、約4億人は北京語が話せないという記事。

   Beijing says 400 million Chinese cannot speak Mandarin

 北京語以外の中国語を「方言」(dialect)と表現することもあるのだが、北京語と広東語の違いは東京方言と関西弁の差どころではなく、お互いに言っていることををわかりあえないレベルの違いである。

 97年の香港の中国返還のころには、香港の町中で「北京語教室」のポスターを見たが、学校へ通って勉強する必要があるレベル、つまり「外国語」というぐらいに異なるのですね。

 だから、4億人が北京語を話せないと言っても、驚くには当たらない。

 広東語や福建語はそれぞれに強い支持を集めていると記事中にもあるが、Youtube で "hokien bond" とか "Hokien Starwars" と検索してみると、なかなか楽しい動画がありますよ。

2013年9月1日日曜日

"I Love You." が聞こえない場所

 BBCの元ベトナム特派員の Bill Hayton氏が描く、ベトナム素描。

 Hayton記者はベトナム反体制派の取材が原因で国外退去させられたのですが、ベトナムに対する広い知識と愛を感じる文章で、こんな人を国外追放するなんてもったいないと思いました。

 タイトルになっている "Where saying 'I love you' is impossible" は、ベトナムの1人称や2人称が相手に応じて変わるので、英語のように I とか You ときまっているわけではないことを言っています。

 ベトナム的とは思うのだけれど日本語でも、小さい子どもに対して家族が話しかける時などに1人称が「ママはね」などに変わるのは、これと似たような現象だと思います。

2013年8月13日火曜日

親切なカンガルーさん

 人種差別主義者のアホのことはさておいて、一般論としてオーストラリア人にはフレンドリーな人が多いという印象を持っています。(過去に、旅行先などで出会った人の印象として)

 前の記事の動画を拾ってきたSeven News は、ほかにもオーストラリア的に面白いネタが拾えそうなので、オーストラリア英語の勉強も兼ねて、しばらく追っかけてみてもいいのかもしれません。

 ということで、その第1弾。
 国立公園で家族とはぐれて行方不明になった子どもが、カンガルーに助けられた、というニュース。


    7News : Kangaroo 'saves' missing boy

 酷暑の日本とは違って南半球は今は冬。フレンドリーなカンガルーが添い寝してくれたおかげで凍死せずに済んだ、という話です。

無知と人種差別

 オーストラリアの国会議員に出馬した Stephanie Banister さん。
 排外主義のOne Nation党から出たのだが、テレビインタビューで無知をさらしすぎて、このままでは党に迷惑かけてしまうので、と出馬を取り消してしまった。


     Islam gaffe candidate Banister quits Australia election


 彼女の訴えるポイントの一つは反イスラム(イスラムの移民受け入れ反対)なのだが、そもそもイスラムはイスラム国という国だと信じているお粗末さなのだ。


 BBCにも動画があるのだが、再生できなかったので、オリジナルのインタビューを放送した Seven News の動画を紹介しておこう。

 7News : One Nation candidate speaks out


・イスラム国の存在は認めるが、イスラム法はよろしくない。(注釈不要の間違い)
・ユダヤ教はイエス・キリストを信じているから、ユダヤ教徒の移民は問題ない。(ユダヤ教はイエス・キリストを信じているわけではなく)
・食品にハラルをいちいち表示するのはおかしいからやめるべきだ。(いや、ユダヤ教にもコーシャーという表示があるのだけど、そっちはいいのか)

 まぁ他にもいろいろ(たぶんアホなことを)言っているのですが、すいません、わたしはオーストラリア英語が苦手で聞き取れないのですね。



2013年8月10日土曜日

鈍感力と「追い出し部屋」

 アメリカのスコット・アダムスのマンガ、DILBERT

 オフィス内の不条理という感じで、国は違えど、いずこも同じという感じで毎日読んでいるの
ですが、その中で日本の「追い出し部屋」が登場しました。

http://www.dilbert.com/strips/comic/2013-08-09/

2013年5月20日月曜日

旅の恥は

 中国政府は、中国人海外旅行者の「非文明的な振る舞い」に警告を発した、という記事。

    Chinese tourists warned over behaviour abroad

 どこかの旅行の帰りにシンガポール航空機中で The Straits Times を読んでいると、Ugly Chinese というようなタイトルで、中国人海外旅行者の行状を取り上げた記事がありました。

 いや、まさかシンガポールの新聞(基本的に言論の自由はない国で、国の方針として中国との貿易を進めていこうとしている)で、中国人旅行者の批判がと驚いたのですが、記事の締めくくりでは、「かつてはシンガポール人旅行者も同様の悪評を得ていたのであり、中国人旅行者の今後を見守ろう」的な終わり方になっていて、やれやれと思ったことを思い出しました。

 脱線したのですが、記事中に 「中国嫁日記」に載っているモルジブの話 が登場したのでついつい取り上げてしまいました。

2013年5月7日火曜日

チョコパイと自由市場と携帯電話

 開城(ケソン)工業団地は、外貨の乏しい北朝鮮が韓国企業を誘致した「南北経済共同事業」である。
 韓国企業が北朝鮮の従業員に給料を直接支払うことは禁止されており、国家(北朝鮮)に一括して支払っている。

 従業員のやる気を引き出すために、韓国企業は現金ではなく、現物、たとえば下の記事のタイトルになっているチョコパイ(チョコレートパイ)などを従業員に支給してきた。

    Choco pies: The smuggled treats of North Korea


 チョコパイは自由市場で売れるので、まぁ間接的に従業員にお金を払っているようなものですね。

 ところが南北間の緊張の高まりで、開城工業団地は操業を停止。北朝鮮国内ではチョコパイの供給減少により、値が上がっているのだという。

 で、「今がチャンスだから中国でチョコパイを買って、北朝鮮で売ればいい」とある脱北者は北朝鮮に残してきた父に電話をしたという。

 脱北者が北朝鮮国内の家族と当たり前に携帯で通話している、というのにBBC記者が驚いた。

"I'm sorry," I said, "you just said you called your father. Where is your father?"

"He's in North Korea," he said.

"And how did you call him?"

"On his mobile phone," he replied, as if this was the most normal thing in the world.

"Sorry, your father has a mobile phone in North Korea that can receive international calls?"

"Oh yes," he said. "It is a Chinese phone. He lives near the border so he can get on the Chinese network."

"And how common is this?" I asked.

"Very common. Everyone along the border has them. They need them for doing trade with China."

"But could he not get in to trouble?" I asked.

"Look," he said, "there are 50,000 North Koreans crossing backwards and forwards in to China to trade. There are another 100,000 living in China doing business. What's Pyongyang going to do? It could not survive without the trade."